今回はおすすめの参考書を紹介します。
新卒〜3年目におすすめのものになりますので、迷ったらどれか1冊だけでも買うと臨床が楽しくなるかも。
1. 高次脳機能の神経科学とニューロリハビリテーション 森岡 周
森岡周先生の最新作です。高次脳について多くの論文が引用されていますので、高次脳についてわざわざ論文検索するくらいならこちらを購入した方が効率が良いです。
注意障害、USN、失認・失行などそれぞれ100以上の論文が引用され若手には是非読んでいただきたい一冊です
発売されて速攻で購入しましたがあまりの内容の濃さに衝撃を受けました。
運動器疾患をメインで見る方も知らないと正直、職業が理学療法士である必要性があるのかというくらい重要な内容です。
2. 脳卒中理学療法の理論と技術 第3版 原 寛美 ,吉尾 雅春
脳卒中と言えば吉尾先生。脳卒中に携わる人ならとりあえず読みましょう。
内容は難しいですがこの1冊くらい読めないようでは脳卒中の方に携わるのは難しいかと。
きつめな言い方ですがそれくらい大事です。セミナーにも行かせて頂きましたが本当に勉強になります。
3. 関節内運動学[Web動画付] 4D-CTで解き明かす 宇都宮 初夫 , 片岡寿雄
運動器疾患メインで診ている方は必須の神本!動画で骨の動きが見える。アプリで同じ様なものがありますが別格です。
過去の版ではCD-ROMでしたが今はWeb動画になりさらに動画が見やすくなっています。
関節の運動を理解する上で必須の参考書です。これを読んで何回も動画を見た後は人体が透けて見えます
学生時代に出会いたかった一冊のひとつです。
4. 歩行再建―歩行の理解とトレーニング 大畑 光司
歩行についての参考書はいくつも出版されていますが、どれか一つを選べと言われたらこれを推します。
観察による歩行分析、ペリー歩行分析原著第2版正常歩行と異常歩行、脳卒中片麻痺者に対する 歩行リハビリテーションなど良書はいくつもあります。
わかりやすさと読みやすさで評価した時にこちらの本がベストでした。
歩行の本で迷ったらこれを買っておきましょう。損は絶対にしません。
5. 症例で学ぶ脳卒中のリハ戦略[Web動画付] 吉尾 雅春
こちらの本は主にケーススタディ式になっています。症例の動画もあり、イメージがしやすい。
この書籍で最も素晴らしいのが脳機能から考えるアプローチ方法。脳画像を見る大切さを理解できると思います。
脳を障害されて「なぜ」このような現象が起こるのかをわかりやすく解説してくれている書籍になります。
6. コツさえわかればあなたも読める リハに役立つ脳画像−改訂第2版 大村 優慈 , 酒向 正春
脳画像の本と言えばこの書籍というくらい持っている方が多いです。
私も病院時代昼休みや就業前の時間この本片手に常に予測して臨床に望んでいました。
今だに脳画像を見れない、見る必要がないと言うセラピストがいますが時代遅れですので最低限学びましょう。
こちらも学生時代に出会いたかった良書のひとつ
7. 国家試験にも臨床にも役立つ ! リハビリPT・OT・ST・Dr.のための脳画像の新しい勉強本 粳間 剛
脳画像の書籍をもう一冊。どうしても上の2冊と是非セットで持ってて欲しい1冊。
脳画像の書籍の中では新しい本です。素晴らしいポイントは「拡散テンソル画像」が掲載されていること。
神経繊維がイメージしやすく脳画像を見る時に非常に助かります。
医師・放射線技師の書籍を読んだことがありますが細かすぎて理解ができませんでした。
これは簡単に理解ができ臨床に活かせるという素晴らしい一冊です。
8. 脊柱理学療法マネジメント−病態に基づき機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く 成田 崇矢
マネジメントシリーズはどれも良いですが、中でも脊柱は激推しです。
成田先生という腰痛のスペシャリストが編集をしていると言う時点で買いの一択。
概念・病体・評価・治療まで詳細に記載されており臨床ですぐに使えます。
オンラインセミナーを拝見しましたが、腰痛について知りたいなら一度みることをおすすめします。
9. リハで読むべき運動器画像 瀧田 勇二 , 塩野 寛大
運動器疾患でも画像の読影技術は欠かせません。MRI、X線どちらも記載されており1冊で読影技術が向上します。
読影技術が向上すると自ずと解剖学の知識も増えていきます。
ややX線画像についての記載が少ないのでそちらがネックですが1冊かうならこの書籍になりますね。
10. 運動療法に役立つ 単純X線像の読み方 浅野 昭裕 , 青木 隆明
先程の書籍の不足部分を補うのがこの良書。かなり古い本ですが今だに現役です。
MRIの画像はないけど、X線ならあるという場合は多いと思います。X線に特化したリハ職向けの書籍がこちら。
X線から読み解き運動療法につなげる。上の2冊と合わせて持っていれば読影に困ることはほぼないと思います
11. 運動療法のための運動器超音波機能解剖 拘縮治療との接点―WEB動画付き 林 典雄, 杉本 勝正
運動器理学療法会のレジェンド林先生の書籍。正直、林先生の書籍は全て読むべきです。
ですがそれでは、莫大な量になりますしやる気も失せてしまいます。ですのでこの1冊。
運動器の分野では当たり前になってきている超音波。病院勤務の人には馴染みがないかもしれませんが。
この書籍のおすすめポイントは組織の動きが動画で観れる点。文章で学ぶより映像で学ぶのが一番。
組織がどんなふうに動いているか、Web動画を観ながら練習することで効率よく学べると思います。
12. 運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略: 運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略 工藤 慎太郎
これはすでに持っている方も多いかと思います。シリーズとして超音波、運動器疾患についての書籍もありそちらもオススメ
タイトルにもある通り「なぜ」そうなったのかを深掘りして原因が分かるようになる。
ただ治療するだけではなく、次に生かす治療ができるようになる一冊です。
13. 行動変容を導く! 上肢機能回復アプローチ 脳卒中上肢麻痺に対する基本戦略 道免 和久 , 竹林 崇
PTの書籍ではないですが、OT目線から行う上肢機能アプローチを学ぶ事ができます。
運動器疾患に対しても使えますし、脳卒中の方にも使えます。他職種の書籍を読む事で格段に視野は広がりますよ。
竹林先生のオンラインセミナー拝見しましたが上肢に対するアプローチの考え方が変わり衝撃をうけました。
PT目線の上肢アプローチではないので非常にオススメです。
14. ペインリハビリテーション 松原 貴子 , 沖田 実 , 森岡 周
痛みに関する書籍は多くありますが、リハビリテーションと関連させている書籍はこれだけかなと思います。
入門編が出版されましたが、こちらの方がより細かく記載されています。
文字をたくさん読むのが苦手な方は入門編を購入するのもいいかと思います。
これを読んだ後には「痛み」について様々な解釈ができるようになっているはずです。
15. 関節可動域制限―病態の理解と治療の考え方
セラピストなら絶対に目にする関節可動域制限。制限について細胞レベルで記載されているのがこの書籍。
関節可動域制限について解釈を深めるならこの一冊以外ありえない。
本当に今行っているROMが正しいのか、分からないなら読みましょう。理解できます。
これも学生のうちに出会いたかった書籍ですね。
今回はおすすめの書籍の前編でした。
後編ではもう少し深掘りできる書籍を紹介したいと思います。
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