神経理学療法学会2023に参加してみて

4年ぶりに神経理学療法学会に参加してきました。

1年目の時に開催して以来2度目です

私自身も回復期→訪問を経験し、5年目に突入するので新鮮な気持ちで参加してきました

一言で表すと「理学療法士のエゴが強いな」という印象でした

参加している殆どは病院関係に属しているでしょうし、当たり前の雰囲気なんでしょうけど…

訪看に携わってから参加するとなんとも言えない気持ちになりました

4年前に参加した時は回復期にいたのもあり、臨床できるやつが最強みたいな考えでしたが

転職したり、臨床経験も増えたのもあり理学療法士の存在価値みたいなものを考えるようになりました

参加して気になるのはなぜその患者に理学療法を提供しているのかという疑問

病院所属からしたら有り得ない考えでしょうけど笑

訪看で行われてる理学療法の多くはマッサージです

歩行練習を中心に行えば、ケアマネにもストレッチやマッサージはしないんですか?と言われるレベル

ただマッサージを希望しているのは患者(利用者)です。

病院とかだと理学療法の中心は主に歩行という印象。ですが訪問での理学療法はマッサージやストレッチ

学会で発表される内容はというと…

様々な評価を取り、臨床結果を数値化し効果判定を行う。素晴らしいと思います

訪看は見習うべきだし、というか今すぐやれよ。という感じ。臨床力なんて皆無なやつばかり

とは言うものの評価を行えない現状があるのも事実

どちらが正しいとかはなく、どちらも正しい。

訪看はエビデンスを作らなきゃ一生単価は上がらんし、職種としての価値も下がるのは明白

病院は高単価な機器を使用してリハを生産年齢人口じゃない対象に行ってもコスパ悪すぎて療法士が潰れるだけかなと

脱線しすぎましたが、何が言いたいのかと

病院は臨床にこだわりすぎて患者の真のニーズを見えてないんじゃない?と

訪問に行くとわかりますが歩行が行えるレベルなのに全く動かず、全てをヘルパーに頼む人もいます

リハを普通にやればトイレまで歩行できるのにめんどいからオムツで失禁でいいとか

歩けるけど飯以外寝てて疲れるからとりあえずマッサージよろしくね

などなど…あげるとキリがないくらい生きてて何したいねんっていう人たち

こんな人に初回評価とかいってガンガンやると普通に訪問拒否くらいます

それが続くと給与に響きますし、訪看としての信頼もなくなりますし

もちろん買い物に歩いて行きたい人もいるし卓球やりたいって人もいます

そんなリハも普通にやります

今回の学会ポスター発表とかでそういう趣味獲得に向けたリハあるかなーと思いましたが

私の見た限り0でした(見落としなければ)

ポスター会場全部みて驚きました。趣味とかその先の目標のためにリハしとるんじゃないの?と

実際買い物に行きたいって人も歩けなきゃ車椅子でもいいって人はいます

別にできればいいって考えの人は結構多いです。

「歩行しなきゃいけないってのは理学療法士のエゴじゃないかな」と感じる2日間でした

臨床を追求するのは良いことです。根拠やエビデンスは必須、ないのがおかしい。これが前提の話です

その上で病院で卓球したり、ゴルフしたり、野球したりすればいいのになぁと

別に長下肢装具つければ立位だって取れるわけですし、研究するなら2人くらい臨床に割くことだってできるのが病院

装具療法=歩行練習 だけじゃなくて+α欲しいと感じました

2日目最後のシンポジウムで吉尾先生が「歴史は繰り返す」「言葉を正しく使いましょう」「間違ったことを平気でしている」といった内容を強く言われててすごく印象に残りました。

エビデンスを作るために、いくつもの症例発表をするのは絶対必要ですししなきゃいけないことです

ですが、その一部にもっと評価、定量化だのエビデンスだの言わず患者のやりたいようにやった結果を発表する事例があってもいいんじゃないかなと

医学の基本である「説明と同意」これを守っていればその患者の能力が下がろうとも問題ないですし

実際、私は回復期時代にストレッチしかやりたくないという人に、ストレッチしかしなければどうなるか、その状態になっても後悔しないか、責任は患者自身にありますよと伝え同意の上ストレッチを続けました。

結果は想像の通り歩行困難になり、起居動作すら困難になりました。カルテにも本人の意思を記載し、何度も説明し同意を得た上で行なった結果です。

こんな事例が訪問だと当たり前のように出てくるんですよね。病院時代は想像もできなかったです笑

こんな事例も発表して患者の意思決定のひとつの選択肢として提示できるようにするといいんですよね

などなど長くなりましたが、経験も積んで数年ぶりに参加して思うことです

若い頃には気付けなかったなと。てか病院にずっといたら余計わからないなと感じました。

ひとつ言えることは病院だけでなく色々経験した方が脳卒中に対しても考え方、アプローチの仕方の幅が広がります。

ステップ動作、階段昇降、歩行訓練とかの理学療法ではなく、

意欲を引き出すために会話をするというのも一つのアプローチになるということ

動かさず動画を一緒に見るとか、有り得ないと思うことが意外とハマって意欲が上がることもあります

臨床経験が増えれば増えるほど訳のわからん知識だけ無駄に増えて、態度だけでかくなっていくので

若いうちに無茶苦茶なことをやりましょう。回復期なんて1日9単位くらいできるんです。

そのうち3単位映画見てその人のやる気でるならいいと思いませんか?

訪問なんて1週間に2単位しかない人もいるんですよ笑 

喋って終わるのが悪ではなく、喋って本人と信頼関係を築けなければ理学療法どころじゃない

もう少し「人」を見れるようになるといいですね。

4年前の学会はまだそっち方向に向かってた気がします。

というのが感想です

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